医療業界は転換期により更なる分業へ

医療業界では転換期を迎えており、いままで以上に医療の質を高めるための取り組みがされています。これまでは診察や手術だけではなく、処方や検査の予約、手術のリスク説明や入院時の注意点などを説明する仕事など、医師が行うべき仕事には事務仕事も少なからず存在していました。
それを医療事務が代行したり、カルテ記載を代わりに行う事務職が登場することで医師の負担を減らすことに成功したのです。これによって、事務仕事を行う医師の時間を患者さんと向き合い、診療するための時間へと変換できることで医療の質を高めることが出来るだけでなく、医師の職務時間を削減して医師の身体的負担を減らすことに成功したのです。

この医療業界の分業化は、看護師などのコメディカルにも権限を与えることによっても達成されています。例えば認定看護師という、ある分野に特化した看護業務を行える資格を設けることで、医師以外の役職であっても現場でリーダーとして活躍できるようになりました。
救急分野などの認定看護師には、大災害などで大量の傷病者が病院に運ばれてきたときなど、有事の際に医師以外のリーダーが存在することで救急現場のキャパシティーを増やす効果が期待されています。こうして医療業界は医師主導で動いていたシステムから、多くのプロフェッショナルが権限を持って患者さんのメリットになるよう取り組んでいく時代へと移り変わり、高度化する医療をよりハイレベルな質で届けられるよう、変革を行っているのです。